本棚 左側一段目「入江相政日記」入江相政 揃い 朝日新聞社 朝日文庫単行本1冊の外は文庫版 昭和60年頃から(昭和)天皇に関しての本を読むようになった。 当然長く侍従長であった入江の事にも興味を持った。 絵に描いたような貴族顔を持つに相応しい記述の内容で、歴史的な価値がどうという野暮は似合わない。 しかし、所々に昭和天皇の肉声に近いものが表わされていて後述の「高松宮日記」と併読すると意味が通じる事も多い。 「人間臨終図巻」山田風太郎 上下巻 徳間書店 これを買ったのは20代半ば。 生きる事は一体どういう事なんだろうかと毎日のように考え込んでいた頃。 このままこの人生でいいのかと自問自答の日々だったようだ。 「高松宮日記」高松宮親王殿下 全8巻 中央公論社 これは一時店から離れ、勤めていた頃に新聞で刊行を知り、食べるのにようやくの生活だったけれど買い求めた。 戦争中の記述には押し殺された怒りが伝わってきて凄みを感じる。 また青年時代のありのままの感情をぶつけた日記をほぼそのまんま出版した事に対する高松宮妃殿下と中央公論社の英断には感心した。 「宮中侍従物語」角川文庫 入江相政編 「余丁町停留所」中公文庫 「今日の風」中公文庫 いずれも入江相政 これらは古書店で確か100円くらいで購入したもの。 何の役にも立たないけれど、読んでいて呑気な気持ちになれるという点では蔵書の中でも3本の指に入る。 3冊の中では「今日の風」が一番。 「天皇」児島襄 文春文庫 1~4 1は確かに昭和天皇自身についての伝記体だけれど、2~3~4と巻が進むにつれていつの間にか歴史記述が主になってしまっているが、非常に詳細に戦前の政治的、軍事的経緯について書かれていてへたな教科書よりは読み応えがる。 「参謀」児島襄 文春文庫 上下巻 上巻は戦争中の日本人参謀について、下巻は諸外国の参謀を描いている。 日本敗戦の一大要因と言われた参謀についての簡単な紹介本。 「開戦前夜」児島襄 文春文庫 推測だが「天皇」を書いているうちに書ききれなくなった細かな事情を一冊に纏めたものだと思われる。 主に開戦直前の日米交渉について記されている。 「戦艦大和」児島襄 文春文庫 前半は厳重な機密保持の中で建造された大和と兵曹長から射手に選抜され、特務中尉になった人物を織り交ぜながら書かれている。 しかし、この著者はどうも小説体にしない方がいいかもしれない。 取材の緻密さが伺える著書だけに惜しい。 ジャンル別一覧
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